自慢の社員
うちの自慢のマッサージ師Mさんのお話です。
病気で13年前より視力が弱くなり、現在弱視の障害を持ってあります。
健常者の頃は、サラリーマンでまさか自分が障害者になってしまうなんて、思いもしかなったと・・・180度違う生活を送っていたそうです。
3年間、国立福岡視力障害センター でマッサージ師国家資格を取得され、それから10年、医療機関外科病院勤務のベテランのマッサージ師です。
勉強熱心で努力家、体のこと、病気全般のことはもちろん、毎日、新聞・日経新聞を項目をご自身でチェックされ、知りたい記事は奥様に読んでもらってあります。
健康に関する知識、政界、天候、スポーツとありとあらゆる情報に精通してあり、教えられることばかりです。
利用者の方へ次の訪問日をお伝えする時に、「来週24日・・24日は水曜ですね」と頭の中のスケジュール帳がペラペラとめくられます。
もともと健常者で視力低下してあるので、Mさんと会話していると私の方をしっかり見ながら会話する姿に「本当は見えるんじゃないですか?」(本人いわく、すりガラス状態で私の顔立ちはわからないらしいですが・・・)って言ってしまうくらいシャキっとした立ち振る舞いです。
以前はハクジ(白い杖)を使われていたらしいのですが、1度、狭い歩道で中学生くらいの子自転車のタイヤにハクジが入ってその子が倒れたらしく、(幸い大きな怪我はなかったらしいですが)それからは人に迷惑かけるからと、使用するのを止めたとのことでした。
今は、自身が足の裏の感覚のみで感じとって歩かれいます。
Mさんが視力が失われる時に、他人にはわからない絶望感の中、救ってくれたのは家族と植物だったそうです。
家族の支えと植物を育てることで心が癒されて、自身の障害を受け入れることができたと言われます。
今、社会の一員としてやっていけるのがしあわせだと、向上心にあふれ仕事に取り組んであり、利用者さんの体の変調にも気配りできる安心して任せられるマッサージ師Mさんはうちの自慢の社員です。